医療

コロナの後遺症とワクチンの話

桜の季節も終わって、穏やかな日が続きますね。みんな運動不足になってませんか?晴れた日は是非歩きましょう。関西は、コロナ感染が増えて少し不安な方が多いように思います。皆さんワクチンは怖いですか?今日は、ワクチンについてお話しします。

ワクチンの効果と副反応

ワクチンは、種類によって違いがあるものの、8、9割の感染予防効果があるとされています。イギリスではもう半数の人がワクチンを打ち、新規感染と死者が1割に減っています。イギリスはほとんど変異株ですが、ワクチンが有効だと言うことです。しかし、発熱、アレルギーなどの副反応があります。発熱は1日寝ていると治まります。アレルギーは、対応の必要がない皮膚反応が10万人に2、30人です。血圧が下がるアナフィラキシーショックが10万人に1人程度ありますが、血圧を上げる薬や点滴の処置をうければ後に問題が残りません。

コロナ感染の症状と後遺症

海外では多く取り上げられているが、日本ではなぜか取り上げられていない後遺症の話。ワクチンも怖いかも知れませんが、コロナ感染の方が怖いですよね。普通の風邪とは全く違って、呼吸とお腹の症状が強いです。ウィルスが血管にくっついて炎症を起こし、しもやけのような指先の変色もあります。指に血管炎が起こればしもやけですが、腸に起これば下痢、肺に起これば呼吸困難をひき起こします。重症化しなくても後遺症が問題です。
2、30代は重症化率が低いものの、逆に後遺症が多いです。国立国際医療研究センターが行った、後遺症の調査では、発症後2ヶ月では48%、4ヶ月では27%の人に後遺症がありました。特に呼吸困難、倦怠感、嗅覚障害は4ヶ月たっても10%の患者で残っていました。脱毛は24%に見られ、うち64%は改善しませんでした。

ワクチン打つ?打たない?どっちが得か・・

10%で後遺症が残れば、10万人では1万人です。一方、アナフィラキシーショックは10万人に1人です。後遺症はアナフィラキシーの1万倍。コロナ感染になるより、ワクチンの方が良いですね。アナフィラキシーは残りませんが、後遺症は下手すると一生残るかもしれません。それにイギリスでは今もワクチン未接種の人に感染が広がっています。未接種だとずっと感染予防が必要になります。それで感染した場合には、1割の人に呼吸困難、倦怠感、嗅覚障害が残ります。感染の不安があれば他の人とも会えませんね。よく考えてみましょう。
テレビや雑誌の情報は、不安を煽って視聴者、読者を増やしてませんか?彼らはそれが仕事です。不安になったら沢山見てくれますよね。そんな報道にごまかされないで自分の頭で考えてみましょう。不確実な方法に流されずに正しく自分の命を守りましょう。

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