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⑪人望の条件

人はよく、あの人は人望がある、あの人は人望がないと言う。これはどういうことなんだろうかと、40を過ぎた頃に 考えたことがある。人望の科学と言う本を買って読んだことがある。でもそれは、当たってはいるけれども、あまり僕にはぴんとこなかった。しかし、 今回読んだギブアンドテークと言う本に書かれている事は、僕にとってはかなり腑に落ちたので、私の考えも含めて紹介したい。

人を3タイプに分けてみる

一番わかりやすいのはテイカーだ。テイカーは、できるだけ少ない貢献で自分の利益をあげたいと考える。 他人への貢献は、できるだけしたくないのがこの人たちの考え方で、自分が何か得られる時のみ相手に対して何かをしたいと考えている。 ギバーは、自分の損得を考えずに他人に役にたつならば、他人を手伝う。そのため信頼は得やすいが、損をしている場合が多い。 いわゆる正直者が馬鹿を見るタイプである。特に助け合うことがレベルが低いことだと考えられている競争社会や、未成熟な社会においてはギバーは損をするだけになってしまう。そもそも、ギバーは見返りを求めないので、助けたい人が助けるのを待っている。
マッチャーは、 ギブとテイクのバランスを考えている。何かしてもらったら何かをしないといけないと考えている。たいていのグループでは、テイカーが 搾取しすぎるとそれに対してマッチャーは報復しようと考えている。マッチャーはギバーから与えられると、ギバーに対して何かをしないといけないと考える。マッチャーは自分だけでなく、グルー内でもバランスを考えている。

貢献と援助

グループの中で貢献的でいると信用を得る。ひとの 嫌がる仕事をする。困っている人に助言を与える。そんな貢献が、グループのメンバー、特にマッチャーのこころに、積み立てられていく。グループの多数を占めるマッチャーは、その貢献に対して報いる必要があると考える。そんなギバーに対しては、周囲が応援してくれる。ギバーが、何かやりたくなったときには周りの人が喜んで力を貸してくれる。
テイカーがアイディアを出して何かをしようとすると、自分の利益のために何かをしようと企んでいるととられてしまうので、大勢の人たちは手を貸してくれない。しかし、ギバーが何かをしようとすると自分の考えと 合わなくても手伝わないといけないと思って手伝ってくれる。 ギバーが、心からグループに貢献したいと思っていることがわかっているからだ。ただ、テイカーはギバーの心理が分からないので、何か企んでいると考えて常に警戒している。

ギバーの信頼

ギバーは、ときに会議でもかなり手厳しい。でもそれは、グループのためにちゃんとしたことをやりたいと思って意見しているということがわかるので受け入れられる。他人のために尽くす人には、みんなからたくさんのものが返ってくる。ギバーでいることが重要である。ギバーでいることが、 人望を得るのに最も重要である。 ギバーが中心となっているグループは、搾取される心配がないので、よく言われるGoogleの心理的安全性が確保されてグループと同じ状況である。 そういうグループが、成長しやすい理由はここにある。そして、この組織にはたくさん人が集まり、成功する。

さて皆さんは、どうありたいですか?どんなグループを作りたいですか?どんなグループに所属したいですか?皆さんのこれから生活していく指針になれば嬉しいです。

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